当院の抗VEFG薬治療(硝子体内注射)
アイリーア・ルセンティス・ベオビューを使用しております
視力低下の原因の1つとなるのが黄斑浮腫です。黄斑浮腫は、新生血管(異常な血管)が増殖したり成長したりすることで、網膜の毛細血管から血液が漏れ出て発症します。そしてその根本的な原因となっているのが、VEGF(血管内皮増殖因子)という物質です。
たかはし眼科では、VEGFの作用を抑制する薬剤「抗VEGF薬」を硝子体に注射する、抗VEGF治療を行っております。以下でご紹介するさまざまな眼の病気に使用できる、新しい治療法です。
なお、当院では抗VEGF薬として、「アイリーア」と「ルセンティス」に加え最近承認された「ベオビュー」を採用しております。
抗VEGF薬治療の適応症
現在のところ、以上4つの疾患が抗VEGF薬の適応症として承認されています。
加齢黄斑変性
加齢などを原因として黄斑に新生血管が生じるなどの異常が起こり、視界が歪んだり視力が低下したりといった症状をきたす病気です。
近年、生活習慣の欧米化などを背景に国内でも症例数が増え、現在は途中失明の原因として第4位にまで上昇しています。
抗VEGF療法
加齢黄斑変性は大きく、日本人に多い「滲出型加齢黄斑変性」と、欧米人に多い「萎縮型加齢黄斑変性」に分けられます。加齢黄斑変性における抗VEGF療法は、主に滲出型加齢黄斑変性の治療に用いられます。
抗VEGF薬を硝子体に注射する抗VEGF療法によって、新生血管を退縮させ、症状を軽減します。
治療スケジュール
検査 | 注射 (抗VEGF療法) |
|
---|---|---|
治療開始 | 〇 | 〇 |
1か月後 | 〇 | 〇 |
2か月後 | 〇 | 〇 |
3か月後~12か月後 | 定期的に検査を受け、必要に応じて注射を行います。 |
費用
健康保険が適用されます。
1〜3割の一部負担金であっても,医療費が高額である場合などは,患者さんにとって大きな負担になります。その負担を軽減するために,『高額療養費制度』があります。一月あたりの一部負担金の限度額(自己負担限度額といいます)は、年齢,所得ごとに定められています。
糖尿病網膜症
糖尿病によって血中の糖分が多くなり、その粘性の強い血液が網膜の毛細血管を詰まらせることで、目のかすみや視力低下などの症状をきたす病気です。糖尿病腎症、糖尿病神経障害と並び、糖尿病の3大合併症と呼ばれています。特に初期にはほとんど症状が自覚されません。
抗VEGF療法
糖尿病網膜症の治療における抗VEGF療法は、黄斑浮腫に対して行われます。
抗VEGF薬を硝子体に注射することによって、浮腫を退縮させ、症状の軽減を図ります。
治療スケジュール
検査 | 注射 (抗VEGF療法) |
|
---|---|---|
治療開始 | 〇 | 〇 |
1か月後~ | 視力の安定が確認できるまで、1か月ごとに検査・注射を行います。その後は定期的に検査を受け、必要に応じて注射を行います。 |
費用
健康保険が適用されます。
1〜3割の一部負担金であっても,医療費が高額である場合などは,患者さんにとって大きな負担になります。その負担を軽減するために,『高額療養費制度』があります。一月あたりの一部負担金の限度額(自己負担限度額といいます)は、年齢,所得ごとに定められています。
網膜静脈閉塞症
高血圧・脂質異常症またはそれに伴う動脈硬化などによって、網膜に張り巡らされた静脈が閉塞してしまう病気です。血液の流れが滞ることで、眼底出血、浮腫、硝子体出血などを引き起こし、視力の低下、物が歪んで見える、視野が欠けるなどの症状をきたします。
近年は、40~50代で発症するケースも増えています。
抗VEGF療法
抗VEGF薬を硝子体に注射することによって、浮腫を退縮させ、症状の軽減を図ります。
治療スケジュール
検査 | 注射 (抗VEGF療法) |
|
---|---|---|
治療開始 | 〇 | 〇 |
1か月後~ | 視力の安定が確認できるまで、1か月ごとに検査・注射を行います。その後は定期的に検査を受け、必要に応じて注射を行います。 |
費用
健康保険が適用されます。
1〜3割の一部負担金であっても,医療費が高額である場合などは,患者さんにとって大きな負担になります。その負担を軽減するために,『高額療養費制度』があります。一月あたりの一部負担金の限度額(自己負担限度額といいます)は、年齢,所得ごとに定められています。
強度・近視
強度近視は、近視の中でも特に度数が高く、眼軸(角膜頂点から網膜までの長さ)が長いものを指します。
強度近視の方は、網脈絡膜萎縮、近視性牽引性黄斑症、緑内障といった他の目の病気を起こしやすいといわれています。
眼底検査、OCT検査などを行い、診断します。
抗VEGF療法
強度近視における抗VEGF療法は、脈絡膜新生血管に対して行われます。
抗VEGF薬を硝子体に注射することによって、新生欠陥の成長を抑制します。
治療スケジュール
検査 | 注射 (抗VEGF療法) |
|
---|---|---|
治療開始 | 〇 | 〇 |
1か月後~ | 視力の安定が確認できるまで、1か月ごとに検査・注射を行います。その後は定期的に検査を受け、必要に応じて注射を行います。 |
費用
健康保険が適用されます。
1〜3割の一部負担金であっても,医療費が高額である場合などは,患者さんにとって大きな負担になります。その負担を軽減するために,『高額療養費制度』があります。一月あたりの一部負担金の限度額(自己負担限度額といいます)は、年齢,所得ごとに定められています。